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- んまか塩
島の人は美味しいものを食べた時
『んまか〜』って言います。
薪の火力を利用した製塩方法にこだわり、時間をかけてじっくりと
海水を結晶化させた昔ながらの海塩を作っています。
くちあたりのやさしい、まろやかな味わいの「んまか塩」は
食材本来の味を余すことなく引き出します。
おにぎり、焼き魚、焼き肉、お刺身、天ぷら、サラダ、お豆腐など
シンプルな料理から煮物、炒め物、汁物など本格的な調理まで
幅広くご利用いただけます。
んまか塩が出来るまで
塩の原材料である綺麗な海水をくみ上げるところから製塩が始まります。
ユリヤ製塩所ではより塩づくりに適した海水を求めて上五島本島(中通島)から
頭ヶ島に渡り、二島間の海峡から海水を汲み上げています。
この海峡は潮流が非常に激しく、上げ潮時には五島灘から新鮮な海水が大量に
なだれ込み新鮮な海水で満たされます。
ちなみに頭ヶ島には「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」として世界遺産に
認定された頭ヶ島集落があり、有名な石造りの頭ヶ島教会があります。
2.一次濃縮汲み上げた海水を数日かけて濃縮していきます。海水に含まれる塩分は
通常約3%程度、やぐらの中に吊るしたネットに海水を吹き付け、流下循環
させることで海水中の水分を徐々に蒸発させていくのですが、五島は一年を
通して適度な風が吹いているので好条件となっています。
循環させながら10μのフィルターでろ過していますので微生物や最近話題に
なることの多いマイクロプラスチックなどもこの時点できれいに取り除かれます。
ここでは塩分濃度が10%程になるまで循環させて濃縮します。
3.二次濃縮一次濃縮した海水をさらに濃い塩水にするため二次濃縮用の平釜に移して
薪で焚きあげます。 大量の湯気をあげながら蒸発し、
ここで塩分濃度が20%になるまで濃縮します。
この時点で海水はおよそ1/7程度の量になり非常に濃い塩水となります。
濃縮された塩水は潅水(かんすい)と呼ばれています。
潅水を煮詰めて塩を結晶させる工程を「せんごう」といい
塩づくりの中で最もデリケートな工程になります。
再度ろ過した潅水をせんごう用の釜に移し、沸騰させないように
火力を調整しながら昼夜2日ほどかけてじっくりと焚き上げます。
火力が強いと海水が暴れ、粒の大きな塩にならないのです。
この作業に時間をかけることで結晶の大きな、まろやかで
口当たりの良いお塩をとなります。
5.塩の結晶化かんすいがおおよそ半分になると徐々に塩の結晶化が始まります。
ゆっくりと海水表面で結晶となった塩は、徐々に横に薄く広がり、
やがて自重で沈んでいきます。
沈んだ塩をこまめにすくい笊(ざる)に上げていきます。
笊にすくい上げた塩は布でくるみ、そのままの状態で数日間放置します。
余計な水分(にがり)が滴り落ちるとともに、にがり成分がなじんだ塩は更に
味がまろやかになります。その後、遠心分離機で更に水分を抜き取りますが、
にがり成分を飛ばしすぎても残しすぎてもバランスのよい塩にはなりません。
出来上がった塩を目の粗いザルでふるい粒の大きさを整えます。
さらに天日の下で丹念にチェック して混入した灰やカルシウムの塊などを
取り除き最後に袋詰めします。これで「んまか塩」の出来上がりです。
作業にはひたすら時間を要するので当店の規模では月に
約150kg程度作るのが精一杯です。